客室乗務員ならこう使う!
私も明日から空の仕事に戻ります!
さて今日は久しぶりに客室乗務員シリーズ!(そんなのいつ出来た?)
私たち乗務員に必要なもの・・・それは創意工夫。
なぜならば、一旦ドアが閉まったら密室の機内。
機内にあるものだけでお客様の全てのご要望に答えなければならないからです。
これはわが社のビジネスクラスで配っているアメニティキットです。
中身は・・・
リップバーム、足用スプレー、ハンドクリーム、アイマスク、耳栓、くつべら、靴下
歯磨きセットなどです。
実はこれらのアイテムに私たち乗務員は助けられることがしばしば。
例えばこれ。
機内が明るすぎて眠れない、などのお客様からのクレームには
笑顔で 「どうぞこれをお使いください!」 と差し出します。
このアメニティキットはビジネスクラスのみで配られているため、エコノミークラス
のお客様はお持ちでない方がほとんどです。
そしてこれ。
耳栓。
飛行中の機内はエンジン音ですでにうるさい上、となりの人のいびきが・・とか
泣いてる赤ちゃんが気になって・・・などのクレームに役立ちます。
ほとんどの日本人のお客様は持っていらっしゃいますが、たま~に
忘れてしまうのが・・・
歯磨きセット。
アジアの航空会社ではエコノミークラスでも歯磨きセットを配っている
ところがあるそうです。
さて私が機内クレームで助けられたアイテムは実はこれです!
靴下。日本で配っているスリッパの代わりです。
靴をぬいで、自分の靴下の上にこの靴下カバーみたいのをすっぽりかぶせます。
それはもう10年ほど前のフライト。
確か台北からバンクーバーへ帰るフライトだったと記憶しています。
真夏の台北はとても暑くお客様が汗だくになってちょっと体臭が
きつくなることはよくあります。
しかしその方の足のにおいは前方の機内がその臭いで充満する位
強烈だったんです・・。
しかも靴を脱いでる~。
周りのお客様から次々にクレームが・・・・
「席を替えてくれ!」
「臭くて気分が悪くなった」
でもこの便は満席で席を替えてあげることも出来ません。
エコノミークラス担当の乗務員達が次々ギャレーに集まり、
ミーティングが始まりました。
「トイレで足を洗ってもらいましょうか?」
「それはちょっと無理じゃないですか?」
「タオルで拭いてもらいましょうか・・・」
「そうだ!!」
先輩乗務員がアメニティキットから靴下を取り出しました。
「これを履いてもらいましょ!
これでカバーすれば臭いがもれてこないわよ!」
結局それが一番簡単だと話がまとまりますが・・・
一体、誰が、どのようにそのお客様に説明するのかが問題に。
一番下っ端の乗務員に先輩が言います。
「あなた!You! 中国語できるんでしょ!」
「NO! No! No! アイ アム ジャッパニーーズ!!」
と首をふる下っ端乗務員。(私)
結局、中堅のそして一番おとなしそうなカナダ人乗務員Cさんが
靴下を持って客室に。
その後、戻ってきたCさんに 「ねぇ、なんて言ったの?」
「あなたの足、くさいわよ。」 とか言ったの? と聞いたところ
「ううん、ただ このソックスどうぞって言っただけ。」
日本航空の客室乗務員が 足が臭うお客様に向かって
「お客様、おみ足がくそうございます」 って
言葉は丁寧だけどはっきりきっぱり言った話を聞いたことがありますが、
以外にもカナダ人のほうがこんな場合、言えないのかもしれないですね。
結局そのお客様が渡されたソックスを素直に履いてくださったので
その後においも収まってきて(みんなの鼻がにおいになれちゃった?)
事なきを得ました。
そんな訳でこのアメニティキット、ビジネスクラスのお客様が普通に使用される
以外にもこんな風に 「ミーティングの結果」 使用されることもあるんです。
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