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客室乗務員の上下関係

客室乗務員といえば、女の園。

北米では女性ばかりでなく男性、そして中性の方も
多いので女の園ではありませんが・・・

私の日本の友人(航空会社勤務の同業)から聞かれたことが
あります。

「やっぱりカナダでもいじめとかあるの?」

彼女が新人のころはお化粧の仕方が悪いとか、泣くなら
降りてちょうだい!とか(無理ですよね) 結構きつい
ことも言われたらしい・・。

昨日、入社試験について書いたC航空の時代には先輩、
後輩のけじめがきっちりしていて、いじめはないけれど
先輩にはかなり気を使った思い出があります。

C航空時代はホテルのチェックインや働くポジションを
決めるのもすべて先輩から。

もちろんアナウンスや免税品の販売などの役目はジュニアが
買ってでたものです。

実はトレーニングフライトで初めて日本便に乗務したとき、
私は大失敗をしています・・・。

緊張のあまり、まわりが全く見えていなかった私は先輩方に
あいさつをするのをすっかり忘れていたのです。

その時、ある先輩がそっと 

「自己紹介をしてあいさつをすることは大事ですよ」 と

注意して下さったのです。

その時には恥ずかしくって落ち込んでしまいましたが、
あの時、ご注意をいただいたことを今ではとても感謝しています。

大人になると注意をしてもらう機会って本当に減ります。
誰もわざわざそういうことを言ってはくれないんですよね。

私自身もお店の若いスタッフに教えてあげたい気持ちから
注意して逆に言い返されてがっくりきたことが何回かあります。

今、ブログに書きながらC航空時代を思い出してみると
そんな風にきちんと注意してくださる先輩が多かったように
思います。

私の不慣れな機内アナウンスを聞いて

「今のアナウンス、ちょっとおかしいわね。」 とご注意をいただいた
こともあります。

でも陰で言うのではなく、私に直接そう言ってきちんと
教えてくださるんですね。

それからは機内アナウンスの言い方がわからない時は
こういう時は何て言ったらいいですか?といつでも
その先輩を慕って教えていただいてました。

新人のころはとにかく仕事が出来なかったし
ちょっとしたことに傷つくことも多かったのですが、
今、振り返ってみるといじめというのはなかったですね。

そして 「化粧がおかしい」とか「泣くなら降りなさいよ!」
といった類の言葉ももちろん聞いたことがありません。

ひとつだけ、今でも忘れないのは・・・

カナダ人の先輩が日本茶を中国茶のような淹れ方をして
いるので、それは違うと言って正しい淹れ方をして
見せたことがあります。

その先輩は笑顔で一言 「ありがとう」 と言って
私の淹れたお茶をその場で捨ててました・・。

たぶん、仕事も満足に出来ない新人のくせに自分のほうが
正しいという態度で言った私に対していい気分がしなかった
のでしょう・・。

でもこれも後になって、正しいからってそれを押し付けるのは
決して良いことではないんだなぁ、と勉強になりました。

こうやって考えると、シニア(先輩がた)の多いわが会社。

ありがたいことなんだ、と思えてきます。(笑)

今はA社になってさらに先輩、後輩という関係はなくなって
きています。

皆が仲良し、皆が友達という雰囲気でとても仕事はしやすいですが、
根が体育会系日本人の私・・。

厳しく接してくれる先輩のこと、決して嫌いではありません。(笑)
今ではあの時代の頃をちょっぴり懐かしく思ったりしています。

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by maruchu-yakiniku | 2009-04-12 11:32 | 空の仕事